原因不明の脳梗塞は,従来その管理方法が困難であった。入院中の心電図やホルター心電図で心房細動がみつからないと「心房細動が原因ではない」ということになってしまうが,それで本当によいのかという疑問が残存していた。そして,もしも心房細動が同定されたとしても,従来は「心房細動は治らない病気」であり,脳梗塞予防以外には治療の方法がなかった。現在は,隠れている心房細動を見つけ出すために植込み型心電計が容易に使用でき,同定された心房細動はカテーテルアブレーション手術で根治させることが可能になっている。神経内科と循環器内科が提携してブレインハートチームを構成することで,従来とは別次元に高レベルの診療が可能となっている。
THEME ブレインハートチーム Special Articles
潜因性脳梗塞患者管理の現状と展望:心房細動検出とカテーテルアブレーションの役割
掲載誌
Cardio-Coagulation
Vol.9 No.3 23-27,
2022
著者名
山根 禎一
記事体裁
特集
/
抄録
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
媒体
Cardio-Coagulation
Key Words
潜因性脳梗塞,心房細動,植込み型心電計,カテーテルアブレーション
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。