心房細動に伴う心原性脳塞栓症や卵円孔開存(PFO)を介する奇異性脳塞栓症の予防と治療は,脳卒中専門医と循環器/心臓血管専門医の共通の関心事である。心房細動に対してはカテーテルアブレーションの技術が長足の進歩を遂げているが,新たな治療選択肢として左心耳閉鎖術が登場している。左心耳閉鎖術やPFO閉鎖術などのデバイス治療には,“ブレインハートチーム”の存在が欠かせない。今回は,脳卒中専門医の立場からブレインハートチームの現状と将来像についてご解説いただき,循環器および心臓血管専門医の立場からカテーテルアブレーションのエビデンス,ブレインハートチームによるPFO閉鎖術,左心耳閉鎖術の取り組みについてご紹介いただいた。