心房細動は,最も頻度の高い不整脈であると同時に心原性脳塞栓症の主要な原因の1つである。年齢とともにその罹患率は上昇し,85歳以上では10%に及ぶ1)。心房細動はしばしば無症候性であり2),心房細動による心原性脳塞栓症を発症した患者の約20%がそのイベント発生によってはじめて心房細動と診断される1)。このような無症候性心房細動に起因する脳塞栓症の予防は,急速に高齢化する先進諸国において解決すべき喫緊の課題である。これを受けて,無症候性心房細動のスクリーニングに関する研究論文が近年相次いで報告されている1)。本稿では,そのなかで最も新しく,かつ最もエビデンスレベルの高い2編を紹介する。
Current Review
【循環器領域】心房細動のスクリーニングは有益か?
掲載誌
Cardio-Coagulation
Vol.9 No.2 49-51,
2022
著者名
西樂 顕典
/
中野 由紀子
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
媒体
Cardio-Coagulation
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。