心房細動と心不全は相互に関連しており,心不全の治療戦略では心房細動への介入を,心房細動の治療戦略では心不全への介入を考慮する必要がある。人口の高齢化に伴い増加傾向にある心房細動合併心不全にどう対峙するかが重要な時代となったが,その有効な治療戦略は明らかではない。心不全に対しては2020年代に入って立て続けに新しい治療薬が登場した一方で,心房細動に対しては2000年代初頭からカテーテルアブレーションが普及してきている。本座談会では,これらの治療による心房細動合併心不全の改善可能性と限界,心房細動合併心不全の分類による治療方針の立て方についてディスカッションしていただいた。