Haemophilus influenzae(インフルエンザ菌)は,小児から高齢者まで幅広い年齢層に呼吸器感染症を惹起する主要な原因菌であり,その主体は無莢膜株である.一方,b型莢膜株(H. influenzae type b:Hib)は,乳幼児に細菌性髄膜炎や急性喉頭蓋炎などの重篤な侵襲性感染症を引き起こす主要な原因菌であるが,Hibワクチンの定期接種化により,現在,ほとんど認められなくなっている.その一方で,非Hibによる侵襲性感染症が顕在化してきている.本稿では,インフルエンザ菌の細菌学的特徴と最近のインフルエンザ菌感染症の動向について概説する.
微生物ABC
インフルエンザ菌の細菌学的特徴
掲載誌
up-to-date 子どもの感染症
Vol.10 No.1 4-8,
2022
著者名
石和田 稔彦
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
小児疾患
/
感染症
診療科目
小児科
媒体
up-to-date 子どもの感染症
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。