摂食障害もうつ病も,若年女性における有病率は高い.どちらも,「グレーゾーン」が広く,どのような診断を用いるかにより併存率の報告には幅があるが,ある時点でのうつ病の横断的併存率は,神経性やせ症 (AN:anorexia nervosa) は1.5~6割,神経性過食症 (BN:bulimia nervosa) では4~7割と考えられている1, 2).生涯併存率はさらに高く,4~8割と報告されている1, 2).摂食障害の併存疾患にはさまざまなものがあるが,うつ病や持続性抑うつ障害等の抑うつ障害群の疾患は,最も頻度が高いものである.