物質乱用と依存を「使用障害」として捉える診断基準の変化は,対象者の拡大によって早期発見を促すだけでなく,使用障害に先行する他の精神疾患や発達障害などとの重複など,重症化を避けられない層に対する手厚い支援の必要性を浮き彫りにした。また多領域を横断して物質使用障害が治療/援助の対象となることから,地域ネットワークが拡大する傾向にあり,そのマネジメント機能がソーシャルワークに求められている。
本稿では多様化する対象者のニーズに対応しながらも,回復を促進する基本的な要素として①住居,②仲間,③役割,④媒介者の4つを抽出し,それらが地域の回復支援施設でどのように実装されているかについて,筆者が主宰するNPOにおける取り組みを紹介した。
特に,対象者が地域社会における暮らしの安定を得て,より好ましい生活の創造へと向かうための援助に,かかわる者すべてが関心を向ける重要性を指摘した。
「KEY WORDS」二極化する依存症,多様な回復像,回復促進の4要素,地域支援ネットワーク,生活の創造
本稿では多様化する対象者のニーズに対応しながらも,回復を促進する基本的な要素として①住居,②仲間,③役割,④媒介者の4つを抽出し,それらが地域の回復支援施設でどのように実装されているかについて,筆者が主宰するNPOにおける取り組みを紹介した。
特に,対象者が地域社会における暮らしの安定を得て,より好ましい生活の創造へと向かうための援助に,かかわる者すべてが関心を向ける重要性を指摘した。
「KEY WORDS」二極化する依存症,多様な回復像,回復促進の4要素,地域支援ネットワーク,生活の創造