プロレニン受容体(PRR)は35kD蛋白として翻訳され,細胞表面に発現し,レニンおよびプロレニンと結合しMAPKをリン酸化する(膜結合型)。35kD蛋白がfurinにより細胞内蛋白分解を受けた場合は細胞外に分泌される(溶解型)。腎においてPRRは大部分が集合管介在細胞に存在し,PGE₂受容体であるEP₄に制御されている。今回,著者らは「バソプレシン(AVP)により,集合管でEP₄およびPRRが順番に活性化してアクアポリン2(AQP2)を発現することにより抗利尿作用が起こる」という仮説を立て,その検証を行った。