臨床セミナー 浮腫A to Z
第10回 薬剤性浮腫の特徴と対策
掲載誌
Fluid Management Renaissance
Vol.6 No.2 77-81,
2016
著者名
安田隆
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
腎臓
診療科目
循環器内科
媒体
Fluid Management Renaissance
「はじめに」多数の薬剤で浮腫を生じることが知られている。特に,ニフェジピンやアムロジピンなどのジヒドロピリジン系Ca拮抗薬(calcium channel blocker;CCB),非選択的および選択的シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害薬である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs),そしてチアゾリジン(TZD)系の経口血糖降下薬であるピオグリタゾンがよく知られている。それ以外にも,さまざまな薬剤が種々の機序で全身性もしくは局所性の浮腫を生じる。したがって,浮腫が認められた場合には薬剤性浮腫の可能性も念頭に置き,詳細な薬剤の服用歴を聴取する必要がある。特に,比較的最近開始された薬剤には注意が必要である。薬剤性浮腫の診断は,原因となりうる薬剤を服用しており,かつ他の浮腫を生じる明らかな原因がみられない場合に診断される。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。