O.li.v.e. PLUS
SERMに関する最新論文の要約と解説 バゼドキシフェンとラロキシフェンの骨折抑制効果の比較 FRAX(R)により算出された骨折リスク別の椎体骨折,非椎体骨折,および全臨床骨折に対する有効性に関する検討
掲載誌
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
Vol.3 No.2 50-56,
2013
著者名
太田 博明
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
O.li.v.e.―骨代謝と生活習慣病の連関―
バゼドキシフェンは第3世代のSERMに分類され, 閉経後骨粗鬆症治療の有力な選択肢として国内外ともに期待されている薬剤である. 海外第III相試験において, 同薬は新規椎体骨折をプラセボと比較して有意に抑制し, 骨折リスクの高い群においては, 非椎体骨折の発生リスクをラロキシフェンおよびプラセボと比較し有意に抑制したことが示されている1). 最近, 同試験で得られたデータを, 骨折リスク評価ツールであるFRAX(R)を用いて算出された10年間の骨折確率別のサブグループに分類し, バゼドキシフェンおよびラロキシフェンの骨折抑制効果について検証した論文が発表された. 本稿では, この論文をもとに両剤の骨折抑制効果の比較と, その違いについて紹介する. 「FRAX(R)を用いたリスク評価に基づくデータの再解析」骨折リスク評価ツール(Fracture Risk Assessment Tool;FRAX(R))は, 簡便に評価可能な臨床的危険因子に基づいて骨折確率を算出し, 大腿骨頸部骨折または主要骨粗鬆症性骨折の10年間における発生確率を推計するものである2)-4).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。