クリプトスポリジウム症はクリプトスポリジウム属の原虫による感染症であり,本邦では流行地域の渡航者下痢症のほかに同性間性交渉を行う男性間でも流行することがある。とくに免疫不全者においては重症化しやすく,AIDS指標疾患の1つとなっている。一方で,AIDS指標疾患としての頻度は1%未満と比較的稀である1)。クリプトスポリジウム症に特異的な症状や検査所見はなく,鑑別にとして挙げられなければ診断に難渋する場合がある。今回,炎症性腸疾患疑いで精査・治療されたのち,最終的にクリプトスポリジウム症の診断からHIV感染症とAIDSの診断に至った1例を経験したので報告する。
Case Report
炎症性腸疾患として治療されたのちにクリプトスポリジウム症とAIDSの診断に至った1例
掲載誌
HIV感染症とAIDSの治療
Vol.15 No.1 41-45,
2024
著者名
山本 昌平
/
白川 康太郎
記事体裁
抄録
/
連載
/
症例
疾患領域
アレルギー・免疫
/
感染症
診療科目
その他
媒体
HIV感染症とAIDSの治療
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。