日本と世界の研究室から
鹿児島大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター抗ウイルス療法研究分野~HIV感染症の治癒を目指した研究開発~
掲載誌
HIV感染症とAIDSの治療
Vol.14 No.1 70-76,
2023
著者名
松田 幸樹
/
前田 賢次
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
アレルギー・免疫
/
感染症
診療科目
その他
媒体
HIV感染症とAIDSの治療
Key Words
HIV感染症
/
HIVリザーバー
/
Latency-reversing-agents
/
新興感染症
/
SARS-CoV-2
2019年に世界水準のウイルス研究拠点を目指し,鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センターと熊本大学エイズ学研究センターが統合・改組,2大学にまたがる九州を拠点としたウイルス研究センターとして,ヒトレトロウイルス学共同研究センターが設立された。2022年4月,国立国際医療研究センター(NCGM)より前田が着任,精力的にHIV-1を中心とした難治性ウイルス感染症の治癒を目指した基礎研究を進めている。とくに抗HIV薬の進歩によりコントロール可能な慢性感染症となった現在も,HIV感染症の治癒をもたらす治療法は確立されておらず,この問題に対して研究を続けている。今まさにわれわれの闘いははじまったばかりである。本稿では同センターにて新たに立ち上げられた抗ウイルス療法研究分野について紹介する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。