第12回のHIV Science会議がオーストラリアのブリスベンで開催された。320名のスカラシップ受給者を含む5,000名以上が現地,またはバーチャルで参加した。HIVに関連した広範な領域にわたる1,400以上の演題の発表が行われた。会議のトピックのなかでも,オーストラリアにおけるHIV新規感染の減少はドラマチックなものであった。大規模なコホート研究で,オーストラリアにおけるHIV罹患率が3分の1に減少したことは2023年6月に報告されたが1),本会議ではシドニー地域において新規感染が88%抑制されたと報告された。HIVとともに生きる人々(People Living With HIV;PLWH)や感染のリスクの高いkey populationを中心においた対策の重要性が再確認された。オーストラリアにおける取り組みに学び,本邦も実情に合わせた取り組みを考える必要がある。
学会Report
The 12th IAS Conference on HIV Science
掲載誌
HIV感染症とAIDSの治療
Vol.14 No.1 46-49,
2023
著者名
松下 修三
記事体裁
抄録
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学会レポート
疾患領域
アレルギー・免疫
/
感染症
診療科目
その他
媒体
HIV感染症とAIDSの治療
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。