診断と治療のTopics
HIV感染者とlong-COVID
掲載誌
HIV感染症とAIDSの治療
Vol.14 No.1 16-21,
2023
著者名
田中 勝
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
アレルギー・免疫
/
感染症
診療科目
その他
媒体
HIV感染症とAIDSの治療
Key Words
COVID-19罹患後症状
/
Long-COVID
/
HIV
/
ウイルス長期残存
/
ブレインフォグ
Long-COVIDは,COVID-19急性期を過ぎた時期において,遷延する症状や新規に出現する症状全般を指す。倦怠感,呼吸困難,記憶障害,集中力低下,嗅覚・味覚障害,脱毛など,症状は多岐にわたる。病態機序として炎症に伴う臓器機能障害,ウイルス長期残存,自己免疫応答,ほかの持続感染ウイルス再活性化などが想定される。女性,高齢者,ワクチン未接種者などにおいてlong-COVIDのリスクが高いといわれ, HIV感染者においても同様の傾向がある。未治療あるいはCD4陽性リンパ球数低値のHIV感染者は非HIV感染者に比しlong-COVID発症リスクが高い可能性はあるものの,不明な点が多い。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。