40歳代男性。身長172cm, 体重80kg。約2年前に保健所でHIV検査を受けHIV感染症と診断され,AIDS診療における拠点病院を受診した。
初診時検査結果では,CD4⁺細胞数:356/µL,血中ウイルス量(viral load;VL):58,000 copies/mL,検血,生化学検査では明らかな異常はなく,RPRは陰性,TPHAも陰性。HBsAgは陰性でHBsAbが陽性であった。HCV抗体は陰性で,A型肝炎ウイルス抗体は陽性であった。
主治医からARTと抗HIV薬の説明を聞き,服薬時に食事を必要としない1日1錠のドルテグラビル,アバカビル,ラミブジンの合剤を選択した。その後,定期受診では大きな問題なく経過したが,最近の受診で,本人から「初診時に比べ体重が10kg近く増え,体重増加を気にして食事制限などを努力しているが,なかなか減量できないと思っていた。周囲からINSTI服用者では体重が増えることもあるらしいと聞き,薬剤変更も含め相談をしたい」とのことであった。直近の血液検査ではCD4⁺細胞数:642/µL, VL:<20copies/mL,その他,総コレステロール,中性脂肪値は初診時に比べやや高値の傾向にあるが,UA,空腹時血糖値は正常範囲であり,その他,特記すべき理学的所見はなかった。診察に続く服薬相談では,仕事が変わったせいか,最近,不眠気味であるとの訴えがあった。
この症例における体重増加とARTの関連,生活指導,薬剤変更を行う場合はどのようなARTを選べばよいか,あわせて不眠の対応について論じて下さい。
初診時検査結果では,CD4⁺細胞数:356/µL,血中ウイルス量(viral load;VL):58,000 copies/mL,検血,生化学検査では明らかな異常はなく,RPRは陰性,TPHAも陰性。HBsAgは陰性でHBsAbが陽性であった。HCV抗体は陰性で,A型肝炎ウイルス抗体は陽性であった。
主治医からARTと抗HIV薬の説明を聞き,服薬時に食事を必要としない1日1錠のドルテグラビル,アバカビル,ラミブジンの合剤を選択した。その後,定期受診では大きな問題なく経過したが,最近の受診で,本人から「初診時に比べ体重が10kg近く増え,体重増加を気にして食事制限などを努力しているが,なかなか減量できないと思っていた。周囲からINSTI服用者では体重が増えることもあるらしいと聞き,薬剤変更も含め相談をしたい」とのことであった。直近の血液検査ではCD4⁺細胞数:642/µL, VL:<20copies/mL,その他,総コレステロール,中性脂肪値は初診時に比べやや高値の傾向にあるが,UA,空腹時血糖値は正常範囲であり,その他,特記すべき理学的所見はなかった。診察に続く服薬相談では,仕事が変わったせいか,最近,不眠気味であるとの訴えがあった。
この症例における体重増加とARTの関連,生活指導,薬剤変更を行う場合はどのようなARTを選べばよいか,あわせて不眠の対応について論じて下さい。