DHHSガイドライン1)では,これまでと同様に主な改訂点が初めの頁“What’s New in the Guidelines?”に示されている。各章は,抗HIV療法の基本的考え方,開始時期や推奨の組合せなどを,その時のトピックスも含め,臨床試験結果や発表された論文に基づいて,詳細に検討したうえで記載されており,推奨の程度(A~C)と推奨の根拠(Ⅰ~Ⅲ)が随所に書き込まれている。引用文献も広範に網羅されているので,本ガイドラインは抗HIV療法を理解するのに最適な教科書とも言える。一度,本ガイドラインを熟読しておくと,以後は,ハイライトされた改訂点を中心に読めば良い。本稿では,まず“What’s New in the Guidelines?”を紹介し,続いて,紙面の都合上,いくつかのポイントに焦点を絞って概説する。一部意訳した部分があることをご了承いただきたい。閲覧やダウンロードが可能であるので,是非一読されたい1)