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RV 217 Study:成人における急性HIV-1感染症の前向きコホート研究
掲載誌
HIV感染症とAIDSの治療
Vol.7 No.2 50-53,
2016
著者名
健山正男
/
宮城京子
/
藤田 次郎
記事体裁
抄録
疾患領域
感染症
診療科目
その他
媒体
HIV感染症とAIDSの治療
HIVが流行している地域では,急性HIV感染症からの感染伝播が流行の主因であり,これらの感染者集団への早期介入が流行抑制に重要であることが指摘されている1)-3)。早期介入とは「早期診断と治療」の戦略であり,公衆衛生のみならず,感染者自身においても重要である。現状では多剤併用療法(combination antiretroviral therapy;cART)を継続してもHIV潜伏感染リザーバーのためにHIVを体内から除去することはできないが,急性HIV感染期にcARTを開始すると,慢性期に治療するのと比較してリザーバーを減らすことができるとされている4)。近年,研究成果が次々と報告されている,リザーバーにアプローチして体内からのHIV根絶を目的とする「キック&キル戦略」5)6)への過渡期治療として,急性期への介入の重要性は高い。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。