「はじめに 」非特異的腰痛は,ぎっくり腰,筋膜性,椎間板性,椎間関節性,神経根性などが含まれる.慢性腰痛患者へのブロック注射から得られた知見からは,疼痛発生部位の可能性として,椎間板の可能性39%,椎間関節の可能性15~32%,仙腸関節の可能性13~18.5%と報告された1).1980年代後半から免疫組織学的手法の発展により椎間板支配神経が同定され,それらが疼痛伝達に重要な神経伝達物質をもった感覚神経線維であることの報告が相次いだ.さらに1995年に入り,椎間板からの神経伝達の経路が徐々に解明された.また,椎間板内のさまざまなサイトカインや神経発芽誘導物質が同定された(図1).椎間板性腰痛を考えるうえで重要なのは,
①Innervation:感覚神経支配が存在すること
②Inflammation:その感覚神経を感作する因子が存在すること
③Hypermobility:不安定性があること
である2).
①Innervation:感覚神経支配が存在すること
②Inflammation:その感覚神経を感作する因子が存在すること
③Hypermobility:不安定性があること
である2).