はじめに  痛みを主訴とする患者が最初に精神科を訪れることはないが,持続して訴える場合,身体各科の医師に勧められて,あるいは痛みにともなう不眠や憂うつ感を訴えて,自ら精神科受診に至ることは少なくない.以下に,持続する疼痛を訴える症例の特徴をおもに精神 医学の面から分類し,診断や対応を述べる.