Listen to the Great
濱口勝彦×荒木信夫
掲載誌
Headache Clinical & Science
Vol.7 No.1 28-35,
2016
著者名
濱口 勝彦
/
荒木 信夫
記事体裁
抄録
疾患領域
神経疾患
診療科目
神経内科
媒体
Headache Clinical & Science
「下宿での人との触れ合い」
荒木:本日は日本の頭痛研究,および医学全般にわたって多大な貢献をされている濱口勝彦先生にお話を伺います.まず,先生が医学生だった頃のお話からお聞かせください。
濱口:戦後すぐの時代は医師を目指す人も多く,私も1947年,慶應義塾大学(以下,慶應)医学部の予科に入りました.当時は予科が3年あり,その後医学部で4年間医学を学ぶ制度でした.
荒木:医学生時代には,中野,日暮里など下宿をいくつも移られたそうですね.
濱口:それぞれ思い出が残っています.椎名町では下宿のおばさんに子宮癌が見つかり,しかし入院はしたくないということでしたので,2年余り面倒を見させてもらいました.病中となるといろいろな人が勧誘などで寄ってくるのですが,私が全部ブロックしました.
荒木:食事などはどうされたのですか.
濱口:料理に詳しいおばさんで,元気な頃は下宿生にいろいろ作ってくれ,私は時々教えてもらっていました.しかし病気で料理ができなくなってしまいましたから,私がおばさんの食事も作る立場になりました.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。