日本肝がん分子標的治療研究会
第8回優秀演題論文集 Session9 ソラフェニブを投与して3年以上経過した肝細胞癌の多発肺転移の1例
掲載誌
The Liver Cancer Journal
Vol.5 No.4 78-79,
2013
著者名
伏谷直
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今井那美
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大石睦実
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岩久章
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小林 剛
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田中賢
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小林裕彦
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木下晃吉
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坂部俊一
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木島洋征
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小野田泰
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宮川佳也
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小池 和彦
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西野博一
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
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消化器
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癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
The Liver Cancer Journal
[背景] 切除不能肝細胞癌(HCC)に対するソラフェニブが本邦で承認され4年が経過し, 長期生存例の報告もされるようになってきたが, 有害事象により減量・休薬・中止を余儀なくされることも少なくない. 現状では投与期間と総投与量が生存に寄与すると考えられている. 今回, われわれはソラフェニブを投与して3年以上経過しているHCCの多発肺転移の1例を経験したので報告する. [症例] 77歳女性. 2000年より原発性胆汁性肝硬変による肝硬変(Child-Pugh A)のため当科を通院中の患者. 2009年4月の定期血液検査でAFP 17,682ng/mLと異常高値を認め, 5月の腹部超音波(図1A)とdynamic CT (図1B)により肝S6/7に径80mmのHCC (cT2N0M0: stage II)を認めたため, 6月に肝動脈後区域枝よりtranscatheter arterial chemoembolization (TACE)を施行した(図1C).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。