Q1:パーキンソン病(PD)でみられるoily faceの原因は何ですか? また,抗PD薬に対する反応はどうでしょうか?
A:PD患者でよくみられるoily faceは光沢のある脂っぽい顔貌であり,脂漏性顔貌(seborrheic facies)とも呼ばれている。英語圏では,1927年にKrestinが慢性流行性嗜眠性脳炎後パーキンソン症候群患者で報告した1)。ドイツ語圏では,Cohnの記載が世界初である2)。

Q2:PD患者では脂漏性皮膚炎(seborrheic dermatitis:SD)が多いといわれていますが,その病態と治療についてご教示ください。また,PD患者における脂漏性皮膚炎の最近の研究動向はどうでしょうか?
A:PDでは,age-matched controlと比べて脂漏症と脂漏性皮膚炎は多い12)。脂漏症は紅斑や落屑のない頭皮と顔面の脂ぎった外観である。SDは臨床的に鱗屑性紅斑の部位により診断されるよくある丘疹落屑性皮膚疾患である。通常,患者は病巣部位の掻痒を訴える。大部分の患者は,白い落屑を伴う頭皮の掻痒を有している。