京都市左京区,下鴨神社近くの閑静な住宅街に1998年に開業した医療法人石川医院。院長の石川光紀先生の温和な人柄とMRIを用いた確かな診断,全人的な治療が多くの患者を集めている。開業から16年,10年を超えた付き合いの患者さんも増え,地域の介護スタッフや訪問看護師,訪問リハビリテーションスタッフと連絡を密にとり,地域連携の中心的な役割を果たしている。今号では石川先生に,開業の経緯やパーキンソン病(PD)診療における工夫,印象深い経験や今後の展望などについてお話を伺った。
「神経内科開業医の役割」
―クリニックを開業された経緯をお聞かせください。
開業前は一般病院で約10年にわたり神経内科診療を行っていました。その間に蓄積した自分の診療に対する不満がクリニック開業の動機です。病院では困難なきめ細やかな診療が開業すれば実践できるのではないかという思いがありました。