「はじめに」2014年3月19～21日にかけて，英国スコットランドのグラスゴーにおいて第9回European Breast Cancer Conference（EBCC-9）が開催された。EBCCは，EUROPA DONNA（the European Breast Cancer Coalition）, EORTC Breast Cancer Group（European Organisation for Research and Treatment of Cancer）, およびEUSOMA（European Society of Breast Cancer Specialists）の3組織が合同で2年に1度開催する学会である。放射線診断，病理，手術療法，薬物療法，放射線療法，ベーシックリサーチなど，乳癌診療に関するあらゆる内容をカバーしており，レクチャーやディベートなどを含む充実したプログラム編成となっていた。EBCC-9では，BOLERO-2 studyの全生存率（overall survival：OS）データ，PRESTIGE studyなど，いくつかの注目すべき発表があったが，本稿ではEarly Breast Cancer Trialists’ Collaborative Group（EBCTCG）から発表された，乳房切除後の放射線療法に関するメタ解析の結果を紹介する。