近年,腹腔鏡下幽門側胃切除(以下LADG)は毎年多くの患者さんに施行されている。StageⅠ胃癌を対象とした試験は日本と韓国で行われており,その安全性が報告されている。
一方,進行胃癌に対する腹腔鏡下胃切除は,D2リンパ節郭清は技術とデバイスの向上にて可能になりつつあるが,技術的また腫瘍学的な安全性に関しては議論のあるところである。今までの進行胃癌に対するD2 郭清研究は多くが後ろ向きで,バイアスの影響も排除できない。
今回,多施設共同による進行胃癌に対する開腹胃切除とLADGについてランダム化比較試験(RCT)を行った。本稿では第Ⅱ相研究での短期成績を報告する。