エキスパートの治療法―症例から考える―
噴門部の胃粘膜下腫瘍
掲載誌
胃がんperspective
Vol.6 No.1 34-39,
2013
著者名
岩槻政晃
/
渡邊雅之
/
馬場 秀夫
記事体裁
症例
/
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
胃がんperspective
「症例」「年齢 性別」54歳, 男性 「既往歴 合併症」高血圧症: 2年前から内服治療を開始しコントロールされている. ほか, 特記すべきことなし. 「現病歴」5年前から2cm大の胃粘膜下腫瘍を指摘され近医にて定期的にフォローされていた. 今回2.5cm大に増大したことから当院を紹介され受診した.「所見」上部消化管内視鏡検査(図1-A~C). 上部消化管造影検査(図2-A~B). 腹部造影CT検査(図3)転移を疑わせる病変なし. 「経過」全身麻酔下に手術を行う上で, 特にリスクを認めず. 必要があれば手術を受けることに抵抗はない. 「Q. 追加して行う検査はありますか?」「A. 」胃粘膜下腫瘍(SMT)が疑われた場合, 内視鏡検査を行い, 腫瘍の大きさ, 形状, 随伴する潰瘍などの悪性所見(潰瘍形成, 辺縁不整, 急速増大)を観察します. その際, 内視鏡下生検は必須であり, 上皮性腫瘍を病理学的に除外する必要があります.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。