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最新の大腸癌補助化学療法
【直腸癌の術前, 術後補助療法(化学放射線も含む)】直腸癌放射線治療の実際と問題点
掲載誌
大腸癌FRONTIER
Vol.3 No.1 35-39,
2010
著者名
室伏景子
/
小口正彦
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
一般外科
/
消化器内科
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腫瘍内科
/
放射線科
/
消化器外科
媒体
大腸癌FRONTIER
「Summary」 進行直腸癌に対する放射線治療は術前または術後に行われ, 最近は特に術前化学放射線治療が行われる. この治療意義は, 局所再発割合の低減である. 転移頻度や再発部位を考慮して, 原発巣, 領域リンパ節および直腸傍組織や仙骨前などを含めた照射野が標準的である. 有害事象を低減するため, 3-4門照射や腹臥位での照射, 強度変調照射(intensity modulated radiation therapy;IMRT)などの導入を検討する必要がある. さらに領域リンパ節への予防照射や治療意義を探り, 照射野を設定することは重要である. 5-FU+オキサリプラチンやIRISとの化学放射線治療によりpCR率の向上を認めており, より効果の高い併用薬剤の検討が望まれる. 同時に, DNA arrayや低酸素細胞の検出などによる治療効果予測を模索することは, より低毒性で効果の高いオーダーメイド治療を実現する可能性を含んでいる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。