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早期大腸癌の画像診断~現況と将来展望
CT colonography
掲載誌
大腸癌FRONTIER
Vol.2 No.4 62-70,
2010
著者名
飯沼元
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三宅基隆
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荒井 保明
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村松幸男
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森山紀之
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
一般外科
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消化器内科
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放射線科
/
消化器外科
媒体
大腸癌FRONTIER
『Summary』 大腸のCT三次元表示はCT colonographyと総称され, 欧米において大腸スクリーニングへの応用が盛んに研究されてきた. マルチスライスCTの臨床導入による検査の高速化と三次元画像の高精細化を背景として, CTを用いた大腸の画像診断は世界的な概念となった. 欧米ではCT colonographyのコンピュータ支援検出やデジタル前処置法の研究が進められ, すでに実臨床に応用可能なシステムが開発されている. しかし, 欧米の大腸における早期診断の対象はいまだ大腸ポリープであり, これらのシステムも大腸ポリープの診断を目的として開発されている. 今後, わが国の進んだ大腸内視鏡診断に基づく表面型腫瘍の概念をCT colonographyに導入し, そのデジタル診断画像のメリットを活かすことで, 真に有効性のある大腸癌スクリーニングシステムの構築が可能になると予想される. 『はじめに』 CT colonography(CTC)は大腸仮想内視鏡として米国で最初に報告され1), 欧米を中心に大腸スクリーニングへの応用が盛んに研究されてきた2).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。