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てんかん運動50年を考える─どうして誕生をして,これからなにを目指すか─
掲載誌
Epilepsy
Vol.18 No.2 47-50,
2024
著者名
梅本 里美
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
神経疾患
/
小児疾患
診療科目
神経内科
/
脳神経外科
/
小児科
/
精神科
媒体
Epilepsy
1973年6月,「小児てんかんの子どもを持つ親の会」が,東京女子医科大学小児科に入院する点頭てんかん(ウエスト症候群)の子どもをもつ親の呼びかけで結成しました.そして同年7月,国立武蔵療養所(現,国立精神・神経医療研究センター病院)てんかん病棟の家族会を中心に「てんかんの患者を守る会」が発足しました.この病院の待合室で誕生した2つの小さな活動は,前者が小児(神経)科で主に乳幼児,学童の,後者は精神(神経)科で主に青年,成人期の課題を中心に社会にアピールをするといった,当時の日本におけるてんかん診療が置かれている実状を象徴した活動であったといえます.そして,この2つの活動の誕生と成長には,故福山幸夫教授(当時)と故秋元波留夫所長(当時)をはじめ,日本のてんかん医療において,とても重要な役割を果たされた皆さんの存在が大きく影響していました.これが,日本におけるてんかん(制圧)運動の始まりです(写真).
この2つの活動は3年後に,小異を捨てて大同につく難しい統合を果たして日本てんかん協会が誕生し,てんかん(制圧)運動を引き継ぎました.そして,2023年にこの運動が50年を迎えました.これを機に,あらためて運動がスタートした背景と担ってきた役割,そしてこれからの展望について考えてみます.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。