てんかんは慢性の神経疾患であり,患者の生活全般に深刻な影響を与える1).てんかん診療においては,医師や看護師,臨床検査技師,ケアスタッフなどの多職種によるチーム医療や地域連携を含む学際的アプローチが不可欠である2).特に,患者の悩みは医学的問題にとどまらず,心理社会的な側面まで多岐にわたるため,心理職の役割が注視されている.本邦では,2017年に「公認心理師」の国家資格制度が確立し,医療における心理職の期待がさらに高まっている3)

てんかん診療において公認心理師は,神経心理学的評価および心理社会的評価,心理支援を通じて,患者の治療効果の最大化と生活の質(quality of life:QOL)の向上を目指す2,4).本稿では,てんかん診療における公認心理師の役割について概説し,最新の研究成果をもとにその意義と貢献度を考察する.公認心理師の関与が治療全般にどのように寄与するかを検討することは,今後の診療体制においても重要な課題となる.