内側側頭葉てんかん患者の約8割において,病理学的に,海馬内の領域選択的な神経細胞脱落とグリオーシスを特徴とする海馬硬化症が認められる1).こうした患者では,手術切除による発作消失率がかなり高いこと2)や,臨床生理学的に海馬から発作波が捕捉されることなどにより,硬化した海馬にてんかん原性の主座があると考えられている.しかしながら,病理学的には硬化した海馬組織は神経細胞脱落を主体とする「萎縮像」を示しており,神経細胞の過剰興奮性を積極的に示唆する所見に乏しい.すなわち,「なぜ萎縮した海馬組織がてんかん原性をもつのか?」という点において,一見,臨床と病理に乖離が存在している.
目でみるてんかん
海馬硬化症のてんかん原性
掲載誌
Epilepsy
Vol.15 No.2 6-9,
2022
著者名
北浦弘樹
/
柿田明美
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
神経疾患
/
小児疾患
/
病理
診療科目
脳神経外科
/
神経内科
/
小児科
媒体
Epilepsy
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