本文へ移動
M-Review

てんかん最前線

②てんかん病態におけるGABA<sub>A</sub>受容体伝達の異常と多彩なDravet症候群病態

購入する

販売サイト「MeReBo」へ


掲載誌
Epilepsy Vol.14 No.1 33-39, 2020
著者名
日暮憲道
記事体裁
連載 / 抄録
疾患領域
神経疾患 / 小児疾患
診療科目
脳神経外科 / 神経内科 / 小児科
媒体
Epilepsy

てんかんの病因や病態はきわめて多彩であり,これまでに種々のイオンチャネルや細胞活動の異常,シナプス・ネットワークの形成・機能の異常,脳神経細胞の発生や移動の異常,感染・炎症・自己免疫の関与,血液脳関門や脳内ホメオスタシスの破綻,アストログリアの機能障害など,数多く報告されている.しかし結果として,脳神経細胞の情報伝達における興奮/抑制バランスが破綻し過剰興奮が生ずる点は共通する.つまり,主に興奮性神経細胞活動やグルタミン酸受容体伝達の亢進,あるいは抑制性神経細胞活動やγアミノ酪酸(gamma-aminobutyric acid:GABA)受容体伝達の減弱が生じている.
てんかん病態を考えるうえで,このGABAによる抑制性シナプス伝達の理解は欠かせない.脳内におけるそれらの複雑なシステムについては未解明な部分も多いが,臨床医がてんかんをもつ人々の診療を行ううえで,その基本的事項は理解しておく必要がある.本稿ではそのような基本病態について解説するとともに,GABA病態の関与で知られるDravet症候群(Dravet syndrome:DS)について,その病態の多様性を紹介する.なお,GABA受容体は主にGABAA受容体とGABAB受容体が知られている.GABAB受容体はG蛋白共役型の代謝型受容体で,電位依存性Ca²⁺チャネルの阻害やGIRK(G protein-activated inwardly rectifying K channel)やTREK(TWIK-related K channel)と呼ばれるK⁺チャネルの開口促進を介し,神経細胞活動や情報伝達の調整に複雑に関与している.欠神発作への関与も知られており1),てんかんにおいて重要であるが,本稿ではGABAA受容体伝達の変化に絞って解説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

Epilepsy2020年5月号(Vol.14 No.1)

本誌は,分散している情報を集約し,てんかんの適切な医療とケアの向上に貢献することを目的として創刊された。てんかんに関する既存の情報誌の橋渡しとなり,また不足する部分を補うことによって,充実した情報源として役立ちたいと願うてんかんの総合学術誌である。

購入する

販売サイト「MeReBo」へ