感染性角膜炎は,日常臨床においてよく経験する疾患で,軽症~重症までさまざまな臨床所見を呈する。ときに,治療開始の遅れや誤った治療を行うと重症化し,高度視力低下を引き起こすことがある。感染性角膜炎の発症リスク因子の1つとして,ドライアイが挙げられているが,ドライアイが感染症に与えるさまざまな影響については,不明な点も多い。本稿では,感染とドライアイの関係性を中心に解説し,最後に,近年公開された『感染性角膜炎診療ガイドライン(第3版)』における概略についても要約する。