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ドライアイ基本講座
基本手技シリーズ フルオレセイン染色
掲載誌
Frontiers in Dry Eye
Vol.5 No.2 26-31,
2010
著者名
望月弘嗣
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山田昌和
/
坪田 一男
記事体裁
連載
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疾患領域
眼疾患
診療科目
眼科
媒体
Frontiers in Dry Eye
生体染色はドライアイ診療においてオキュラーサーフェスの病態把握のために欠かすことのできないツールである. その中でもフルオレセインは最も重要なものであり, その基本的な特性と使い方をよく知っておく必要がある. 「フルオレセインとは」 フルオレセインは490nm付近の青色光に励起され, 520nm付近の緑色蛍光を発する蛍光色素である. 入手が容易であることや, 点眼時の刺激や細胞毒性が少ないことなどから常用されており, 眼科医には最もなじみのある色素といえる. 「1. フルオレセインの投与方法」 より正確な情報を得るためには, 必要量の色素を確実に眼表面に投与し, かつ涙液量をなるべく変化させないようにすることがポイントである. 我々は, フルオレセイン試験紙に生理食塩水(防腐剤を含まない人工涙液などでも可)を滴下し, よく振って余剰の水分を除去した後, 下眼瞼縁に試験紙を軽く接触させて投与する方法を採用している.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。