【特集 骨粗鬆症とアンチエイジング】
日本人へのFRAX(R)の応用
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.8 No.5 51-55,
2012
著者名
藤原 佐枝子
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
骨・関節
/
アンチエイジング
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
/
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
アンチ・エイジング医学
「はじめに」骨粗鬆症薬物治療の必要な人を判別することを目的に, 個人の骨折リスクを評価する方法としてWHO骨折リスク評価ツール(Fracture Risk Assessment Tool:FRAX (R))が発表されて4年が経過する. このツールは, 世界のコホート調査のメタ解析から危険因子を抽出して作成された. 各国の骨折発生率平均余命で調整され, 現在44ヵ国(2012年7月現在)のツールが作成され, 骨粗鬆症薬物治療ガイドラインに取り入れられている. わが国でも, FRAX (R) は「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」の原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準に加えられた. FRAX (R) 発表後, FRAX (R) に対する妥当性の評価, さまざまな検討の論文も次々に発表されているので, それらを紹介し, 日本人へのFRAX (R) の応用を述べる. 「WHO骨折リスク評価ツールFRAX (R) の概要」骨折リスク評価ツールFRAX (R) (http://www.shef.ac.uk/FRAX/) は, 骨密度と臨床危険因子, 骨密度がない場合には臨床危険因子のみで個人の骨折絶対リスクを評価し, 骨粗鬆症薬物治療の必要な人を判別して治療し, 骨折低減することを目的に作成された.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。