皮膚科医が最も見逃しを恐れる疾患のひとつが,メラノーマである.一見すると何の変哲もない,いわゆる“ほくろ”のような外観でありながら,真皮に数ミリ浸潤しただけで,遠隔転移をも起こし得る悪性度の高い皮膚がんである.近年,免疫チェックポイント阻害薬などの進行期メラノーマに有効な新薬の登場により,メラノーマの予後は改善しつつある.しかし,腫瘍細胞の真皮への浸潤の程度を表す腫瘍厚は,メラノーマの強力な予後予測因子のひとつであることが示すとおり1),早期発見はメラノーマの予後改善において,依然として最優先事項である.本稿ではメラノーマの早期発見のための,コンピュータを用いた自動診断支援の現状について,私見を交えながら述べる.
皮膚科におけるAI活用法
ダーモスコピーを用いたメラノーマの自動診断支援
掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア
Vol.22 No.1 44-47,
2024
著者名
皆川 茜
記事体裁
抄録
/
連載
疾患領域
皮膚疾患
/
癌
診療科目
皮膚科
媒体
皮膚アレルギーフロンティア
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。