座談会(Round Table Discussion)
軟骨再生と将来展望
掲載誌
Arthritis―運動器疾患と炎症―
Vol.11 No.3 31-40,
2014
著者名
関矢 一郎
/
齋藤 知行
/
脇谷 滋之
/
岩崎 倫政
記事体裁
抄録
疾患領域
膠原病・リウマチ性疾患疫
/
骨・関節
/
再生医療
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
媒体
Arthritis―運動器疾患と炎症―
「軟骨再生の現状と課題」 「齋藤(司会)」 軟骨再生が2013年4月から一部の疾患で保険適用となり, いよいよ臨床応用が本格的にスタートしました. 本日は軟骨再生医療の歴史と現状, 将来展望について, この分野のトップランナーである3人の先生方にお話をうかがいたいと思います. まず脇谷先生より, これまでの軟骨再生の歴史を簡単にご紹介いただけますでしょうか. 「脇谷」 細胞を用いた軟骨再生の実験は, 1960年代から始められました. まず, 同種軟骨細胞移植の実験が行われましたがなかなか臨床応用はできず, 2009年に米国で上市されるまで, 時間がかかりました. 自己軟骨細胞移植は1989年に米国のグランデらが動物実験の論文を発表し, わずか5年後の1994年には, ブリットバーグらによりヒトへの臨床応用が報告されました. そしてその3年後の1997年には, 米国食品医薬品局(FDA)に認可されています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。