谷村 現在,日本リウマチ学会(JCR)を中心に,関節エコーの普及活動が盛んに行われていることから,関節エコーに対する関心が全国的に高まっています.しかし,実際に日常診療で使用している施設はまだそれほど多くなく,2~3割だという話もあります.今日は日常診療で関節エコーを取り入れて,診断や治療評価に応用している先生方にお集まりいただき,診療での具体的な取り組みとその有用性についてうかがっていきたいと思います.

谷村 関節リウマチ(rheumatoid arthritis ; RA)の診断に関しては,米国リウマチ学会/欧州リウマチ学会(ACR/EULAR)の新たな分類基準,JCRの早期RAの基準などの考え方に沿って関節エコーを補助的ツールとして使っているのではないかと思いますが,先生方の実際の使い方を教えていただけますか.

岡野 ACR/EULARの分類基準で評価するのはもちろんですが,可能な限り,初診の患者さんには全例で関節エコーを使用するようにしています.明らかに腫れている場合でも,治療後の経過を比較する際に役立ちますし,初期であまり腫れが強くない症例,触診でわかりにくい症例などは,関節エコーで滑膜を評価することによって診断に近づくケースもあると感じています.

とくにセロネガティブの症例では,ACR/EULARの分類基準で6点に至らない症例が少なくありません.そのような症例でも,エコーでみると大関節の滑膜腫脹が認められることがあります.