「Summary」足関節上腕血圧比(ABI)は,末梢動脈疾患(PAD)の診断に使用される。さらに,その異常値を示す症例では潜在心血管疾患の合併も多く,ABIは予後予測指標となる。世界的に,ABIはDopplerにて測定されるのが一般的である。しかし,わが国では四肢にオシロメトリック血圧測定カフを装着するのみでABIおよび動脈スティフネス関連指標(脈波伝播速度(PWV))を同時に測定する機器が臨床使用されている。両指標を使用することにより,PADの診断だけでなく個々の症例の心血管疾患発症リスク評価が可能となり,効率的な診療が実施できる。
特集 日常診療における脈管検査―目的とその意義
1.足関節上腕血圧比・足趾上腕血圧比・脈波伝播速度
Ankle-brachial index, toe-brachial index and pulse wave velocity
掲載誌
Angiology Frontier
Vol.15 No.1 15-22,
2016
著者名
冨山 博史
/
山科 章
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
媒体
Angiology Frontier
Key Words
足関節上腕血圧比,足趾上腕血圧比,upstroke time,脈波伝播速度
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。