目でみる血管障害
炎症性血管疾患の病理<Ⅰ>
―高安動脈炎と巨細胞性動脈炎―
掲載誌
Angiology Frontier
Vol.10 No.4 1-5,
2011
著者名
居石 克夫
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
循環器
診療科目
循環器内科
媒体
Angiology Frontier
血管炎は,侵される血管の種類とその広がり,また炎症の性状により,きわめて多彩な病理所見を呈する。原因論的に,原因が不明で基礎疾患がなく,血管炎が独立して起こる原発性血管炎と他の疾患に合併する続発性血管炎に分類できるが,ほとんどの血管炎はいまだ病因が不明であり,包括的に血管炎症候群として理解されている。したがって,血管炎の分類ならびに診断は,主に病理形態学的分類を基盤として行われており,正確な病理診断は治療選択と相まって臨床的にきわめて重要であろう。特に,臨床的に非定型的な血管炎の症例では,診断確定には病理学的検査が不可欠である。また近年,血管画像技術が進歩して,空間的のみならず質的,もしくは機能的な血管病変の画像を把握することが可能となり,正確な診断のためには臨床と病理の相補的情報交換がますます重要になっている。
本稿では原発性血管炎について,特に循環器臨床医が遭遇することの多い大型血管炎として高安動脈炎と巨細胞性動脈炎について,次号で炎症性腹部大動脈瘤,Buerger病の病理学的特徴を提示する。さらに,「血管炎症候群」と動脈硬化についても,次号で付言したい。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

