Summary

 胸部大動脈瘤に対する治療は,従来より人工血管を用いた置換手術がその中心であったが,体外循環を要したり創が大きく出血量が多いなど過大な侵襲を患者に与えることがある。手術侵襲の低減は治療成績を向上させるうえで必要不可欠であり,最近の低侵襲治療として注目されている血管内挿型人工血管(ステントグラフト)を用いた血管内手術(ステントグラフト内挿術)は,ここ15年で企業の開発も含め急速な進歩を遂げている。本法は血管外科領域での大動脈瘤に対する有効な治療法の1つとして,今後さらなる展開が期待されている。


Key words

●stent graft ●endovascular surgery ●ステントグラフト ●血管内治療 ●大動脈瘤 ●大動脈解離 ●胸部大動脈瘤


はじめに

 胸部大動脈瘤の治療法は,従来より人工血管を用いた置換手術がその中心であるが,患者への手術侵襲は大きく,治療成績を向上させるうえで低侵襲化が重要である。大動脈瘤に対する血管内手術(ステントグラフト内挿術)は,その低侵襲性の高さから15年以上前より注目されている治療法の1つで,現在では大動脈瘤に対する必要不可欠な治療となっている。本邦では,胸部領域において自作のステントグラフトから2008年にようやく企業製のステントグラフトが認可を受けた段階ではあるものの,この企業製ステントグラフトの登場で大きく弾みがつき,その経験数は増加の一途をたどっている。大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術の歴史は,1969年にDotterの実験的検討で幕を開け1),その後いくつかの実験研究を経た後,1990年代にアルゼンチンのParodiら2)が腹部大動脈瘤に対して,米国のDake,Mitchellら3)4)が胸部大動脈瘤に対して臨床経験を報告した。本邦でも,1990年代後半から臨床成績の報告が散見されステントグラフト内挿術の臨床応用は年々増加する傾向にあり,その有用性が示唆されはじめ5)6),2000年に入り臨床治験や中期成績を含んだ報告も認められるようになった7)-17)。筆者らも1995年より本治療を開始し,ステントグラフトや周辺機器,手術手技に改善を重ね現在に至っており,15年間に他施設での治療も含めて胸部大動脈領域で約1400例の経験を得た。そして2008年4月からは,筆者らも開発に携わり,発生頻度の高い遠位弓部大動脈瘤への対応も可能な,すなわち弓部分枝への血流維持が可能となる開窓型ステントグラフト(図1)をラインナップするNajuta(仮称)(KAWASUMI Labo.,INC.)の臨床試験も開始され,今後の展開が期待されている17)。



1 標準機器

 2008年以前,胸部大動脈瘤に使用する血管内挿用ステントグラフトは,欧米では承認を受けた企業製造のものがあるが,本邦では厚生労働省の承認を受けた腹部用のステントグラフトはあるものの胸部用はその承認が待たれていた。大部分の施設でCOOK社製自己拡張型Gianturco Z stent,あるいはM-K(Matsui-Kitamura)stentを骨格とし,その周囲をポリエステル布やPTFE膜の人工血管材料で被覆し血管縫合糸で固定したものや,井上ステントグラフトなど自作のものを用いてきたのが現状であった。しかし,ようやく2008年3月にTAG(Gore社製)13)(図2A)が胸部用のステントグラフトとして初めて本邦で承認を受け,その後2009年5月にTALENT(Medtronic社製)(図2B)が,次いで2011年3月にTX2(COOK社製)(図2C)がそれぞれ承認を得た。



これらのステントグラフトは,いずれも欧米での良好な成績に裏打ちされた優れたデバイスであり,それぞれの特徴を最大限に活かして使用することにより高い有効性が期待できる。



2 弓部,遠位弓部大動脈瘤に対する機器

 胸部大動脈瘤のなかでも発生頻度の高い弓部,あるいは遠位弓部大動脈瘤に対する治療では弓部分枝への血流温存が必須であるため,現在の認可を受けた企業製デバイス単独では治療が困難な場合が多い。そのため,企業製ステントグラフトを大動脈の弓部分枝分岐部にもかかるように内挿し,それに先んじて頸動脈へのバイパスを設置しておく方法(debranch法)や,小口径のステントグラフトを頸動脈内に大動脈からの枝のようにして挿入する手技を付加する方法(chimney法)によって弓部分枝の血流を維持する治療などが行われている。ただし,これらの方法もときに上行大動脈へのアプローチが必要になるなど手術侵襲の問題や,バイパス設置やステントグラフト分枝血管内留置に起因する脳梗塞の発生,重要な中枢固定部へのステントグラフトのフィッティングの問題,治療時間延長など,低侵襲治療としてはいまだに完成された治療法とは言い切れない。現段階では,この領域でのステントグラフトの最終形は枝付きステントグラフト(branched stent graft)であると考えられるが,内腔の広い弓部大動脈瘤であればいいものの,内腔が狭いものや遠位弓部大動脈瘤であればステントグラフト内挿後の大動脈のリモデリングなどにより,弓部分枝に内挿されているステントグラフトの分枝が大動脈内で屈曲,あるいはネックに挟まるなど狭窄をきたす可能性も示唆されるため,慎重な開発が要求される。現在,認可を受けた企業製のデバイスではないが,枝付きステントグラフト,あるいは開窓型ステントグラフト(fenestrated stent graft)(図1)の開発も進んでおり,弓部,あるいは遠位弓部大動脈瘤に対して認可を受けた企業製ステントグラフト単独での治療が可能となる日も近い。



3 適 応

1.形態的適応

 本法の適応を決定するうえで最も重要なことは,大動脈の形態および性状の把握である。メーカー側がそれぞれの機器における形態的適応基準を定めていることが多いが,各施設でもそれを加味しながら独自の適応基準を設けていることも多い。以下に,メーカー側が定める適応基準を基盤としたわれわれの施設における本法の適応外基準を列記する。


①大動脈主要分枝(頸動脈,腹腔動脈,上腸間膜動脈,腎動脈など)から動脈瘤起始部あるいは末端部までの健常大動脈(landing zone)の長さが15mm未満のもの。特に遠位弓部大動脈瘤では,左総頸動脈分岐部から動脈瘤起始部までの距離が15mm未満のもの。


②ステントグラフトを固定するlanding zoneに強度の屈曲あるいは石灰化を認めるもの。


③Landing zoneの血管径が38mmを超える,あるいは10mm以下のもの。


④大動脈,腸骨動脈,大腿動脈の屈曲が強度,あるいは石灰化が強く,ステントグラフト運搬用シースの進行が困難であると予想されるもの。


 以上に列記したもの以外にも,画像診断上,ステントグラフトの内挿が困難,あるいは何らかの合併症を引き起こす可能性が高いと予想されるものに対しては,本治療の適応外とすることがある。


2.臨床的適応

 胸部大動脈瘤は,放置すれば瘤破裂をきたし死亡する重篤な疾患である。近年の外科手術成績は向上をみてはいるものの,その手術死亡率は必ずしも満足のいくものとはいえないこともあり,まして再手術の患者や術前に何らかのリスクを有する患者では高侵襲な手術自体が危険であり,手術の適応がないと判断されるケースもある。そのため,胸部大動脈瘤における低侵襲治療としてのステントグラフト内挿術の有用性は高く,形態的適応があればリスクが高い症例はもちろんのこと,リスクの低い症例であっても本治療の適応となることがある。



4 術前検査

 安全で正確なステントグラフトの留置には,術前の画像診断が必要不可欠となる。CTスキャン,血管造影検査,超音波検査,MRAなどさまざまな検査法があるが,汎用性があり侵襲も少ないCTスキャンは必須であり,特に3次元構築されたCT画像の有用性は高く理想的であるといえる。また,動脈穿刺を必要とするため侵襲は少し高くなるが,血管造影検査がCTスキャンと同様に多くの情報を提供してくれることもある。



5 本治療の限界

1.胸部大動脈領域

 前述した形態的適応外基準が,すなわち本治療の現時点での限界を表している。ステントグラフトの内挿部位は基本的には下行大動脈となるが,前述した通り,最近筆者らは遠位弓部大動脈瘤に対して必要であれば遠隔成績向上を目的として上行大動脈からも積極的にステントグラフトを内挿し,良好な成績を得ている(図3)。



精密なデバイスと熟練した手技があれば,大動脈のほとんどの部位にを内挿することが可能となってきた。Landing zoneとして左総頸動脈から瘤起始部まで15mmが確保できれば本法の適応ありと判断しており,左鎖骨下動脈については,landing zoneを延長する目的で同動脈をステントグラフトで閉塞することがある。この場合,事前に左鎖骨下動脈の閉塞試験を行い安全性を確認しておく必要性があるが,左椎骨動脈への血流や対麻痺を危惧するような場合には同動脈へのバイパス術を付加することで血流を維持することも可能である。大動脈解離では,下行大動脈にentryを有するものは,逆行性解離を伴う。すなわち,DeBakey ⅢbR型も含めて技術的にもentryの閉鎖が比較的容易であることから,よい適応とする考え方もある12)13)。しかしわれわれは,ステントグラフトを内挿するうえで最も重要な中枢側のlanding zoneが解離の及ぶ病変血管となるため,landing zoneの一部となるintimal flapが内挿時,あるいは遠隔期に損傷や変性をきたす危険性を考慮して現段階では適応外としている。これは,すなわちStanford B型を適応としていることとなるが,末梢のlanding zoneが病変部となるため遠隔期にステントグラフトの末端による解離中隔の医原性損傷を合併した例もあり,また腹部分枝近傍のre-entryを放置することによる偽腔の拡大など,大動脈解離に対する本法の限界点を見極めるにはさまざまな問題点が山積している。



6 方 法

1.環境,周辺機器

 治療場所と麻酔法は施設によってさまざまであるが,現時点では緊急外科手術への移行を考慮し,清潔度の高い手術室で全身麻酔下に施行することが望ましい。より鮮明な透視画像が得られる血管造影室で局所麻酔下に行うことは,低侵襲治療としては理想的ともいえるが,現在は麻酔技術の向上により全身麻酔の侵襲は低減しており,術中動脈損傷などの重篤な合併症が発生する可能性がある以上,緊急外科手術への速やかな移行ができなければ十分な安全性を確保したとはいえない。

 透視装置は可動式C-arm DSA装置を使用しているが,透視領域が広範囲であることが望ましく,13inchのものを用いている。また,手術台は術者が位置や傾斜,高さなど手元で自由に動かすことが可能なものを準備している。



2.手術手技

 イントロデューサーシースの挿入は大腿動脈,腸骨動脈あるいは動脈に吻合した人工血管(conduit)からなどさまざまであるが,筆者らはアクセスルートとなる大腿動脈,腸骨動脈に狭窄部があれば,それに対して経皮経管的動脈形成術(percutaneous trasluminal angioplasty;PTA)などを施行し,可能な限り露出が最も容易な大腿動脈からの挿入を行うようにしている。今までの経験では,88%の症例が大腿動脈からのアプローチが可能であった。なお,ヘパリンは500IU/kgの投与を基本とし,術中の活性凝固時間(activated coagulation time;ACT)を200~250秒にコントロールするようにしている。

 ガイディング法は,基本的には硬めのガイドワイヤーの先端を大きく湾曲させて使用することが多いが,開窓型ステントグラフト(Najuta)を使用する場合には,tug of wire法7)を用いることで安全で確実なデリバリーシースの進行を可能とし,不安定な血行動態下でも安定したステントグラフトの内挿が可能となる。また,本法は脳梗塞発生率の低減にも貢献している。

 ステントグラフトの内挿であるが,Najutaにおいてステントグラフトは,それが最後まで放出され安全装置を抜かないかぎり先端が開くことはない。すなわち,内挿中の位置調整による血管損傷を最低限に抑える工夫が施されている。ステントグラフト放出時,特に遠位弓部においては大彎側に押しつけ沿わせるように内挿することで,遠隔期におけるステントグラフトの移動,変位を予防できる。また,弓部3分枝へのfenestrationの微妙な位置合わせは,血流に押される力をうまく利用しながら徐々にステントグラフトをlandingさせることで正確な留置を試みる。

 個々の企業製ステントグラフトの使用方法については,それぞれの挿入方法などが異なるためページ数の関係上詳細は割愛する。各企業の推奨する使用方法を参照いただきたい。



7 成 績

 大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術は,瘤内の完全血栓化をもって初期成功としている(図3)。



また,ステントグラフトやデリバリーシステムの性能を評価するうえでは,予定した場所に安全かつ確実にステントグラフトを内挿できたかどうかが重要であり,内挿不成功(delivery failure)を明らかにすることも初期成績を検討するうえで必要である。次に中期~遠隔期の成績であるが,成績を評価するうえで最も重要なのは瘤径の変化であり,ステントグラフトの位置移動や変形も見逃せない。瘤径が縮小,あるいは変化がなければよいが,拡大傾向を認めればその原因を精査し,追加の治療が必要となる。

 筆者らが1995年からの約15年間にステントグラフトを内挿した胸部大動脈瘤は,他施設のものも含めれば約1400例に及ぶが,当施設単独の症例数は1120例であり,以下にその成績を示す。非解離性:解離性は3:1,部位別には遠位弓部~近位下行部658例,下行部462例であった。



1.初期成績

 術後CTでエンドリークを認めない,いわゆる初期成功率は96.4%であった。合併症は塞栓症による脳梗塞を3.1%に,対麻痺を2.5%(うち不全麻痺:2.0%)に,大動脈損傷を0.9%に,また腸骨大腿動脈損傷を4.0%に認めた。初期成功率は経年的にデバイスが改良されるにつれて向上しているが,脳梗塞の合併率はより中枢部からステントグラフトを内挿するようになったことで一時増加したが,現在は減少しつつある。



2.中期成績

 術後1年以上の遠隔期に血管径測定が可能であった症例を検討したところ,非解離性真性瘤では瘤径の縮小57.7%,変化なし35.5%,拡大6.8%,非解離性仮性瘤で縮小82.4%,変化なし15.7%,拡大1.9%,解離性偽腔開存型で縮小36.9%,変化なし42.9%,拡大20.2%,解離性偽腔一部開存型でULP所見を呈するものは縮小76.6%,変化なし20.2%,拡大3.2%であった。また,2004年からの遠位弓部大動脈瘤のみについては,瘤径の縮小42%,変化なし46%,拡大12%であった。瘤が拡大した症例のほとんどはlanding zoneを十分にとっていない初期のもので,これらにはsecond endoleakを認めることが多く,ステントグラフトの追加挿入やコイル挿入,あるいはopen surgeryを施行することで対応した。このうち,ステントグラフトの追加挿入やコイル挿入によって回避できた症例(open surgeryにならなかった症例)が80%以上であった。また,解離性偽腔開存型で径の拡大が20.2%と高率であったが,拡大をきたした症例が胸腹部に位置するreentryを塞げなかった症例に集中していることから,reentryから偽腔内への血流による偽腔内圧上昇が拡大の原因であると推測される。合併症は,ステントグラフトの破損を1.6%に,migrationを4.8%に認めたが,近接症例ではデバイスが改善されたため,migrationなどの発生を認めていない。術後5年生存率は治療非関連死亡を含め62.8%であり,追跡率97.0%であった。



8 今後の展望と課題

 ステントグラフト内挿術は従来の手術に比べ,小手術創,手術時間短縮,出血量軽減,体外循環を必要としないなど,その低侵襲性の高さが本法の有用性を裏付ける最大の理由となっている。その結果,手術成績は向上し,早期離床が可能となり,入院期間も短縮され,患者の肉体的,精神的負担も小さい。また,従来の手術に比較して医療費の削減も期待できる。

 一方問題点は,デバイスや手術手技が一部の領域ではいまだ発展途上にあり,本邦における遠隔期の検討も十分になされていないことから,本治療の安全性および確実性が十分には証明されていない点にある。胸部大動脈領域におけるステントグラフト内挿術の経験は,その臨床導入からの歴史は決して長いとはいえない。治療成績は良好ではあるものの,ステントグラフトはもちろんのこと,その周辺機器も含めたデバイスには改善の余地があり,遠隔期の耐久性においても十分な検討がなされていない現時点では,十分に完成された治療にはなりえていない。今後の安定した手術成績の向上にはステントグラフト自体はもちろんのこと,デリバリーシステムなどその周辺機器の扱いやすさが大きく関わってくるため,飛躍的な進歩を得るには医療機器メーカーレベルでのさらなる開発参加が必要とされる。欧米では特に最近,胸部大動脈瘤に対するより優れたステントグラフトの開発,製品化にも大変多くの力が注がれており,急速な展開をみせている。特に,弓部~遠位弓部大動脈の領域は認可を受けた企業製のデバイスがなく発生頻度も高い部位でもあるため,各企業はデバイスの開発に鎬を削っており,筆者の知りえるところでも4社以上のメーカーが同領域のステントグラフトの開発に関わっている。枝付きステントグラフトの登場も,遠い未来の話ではなくなってきているといえる。



おわりに

 本邦で2008年3月にTAGが承認を得たことは,胸部大動脈瘤の治療において大きな節目となり,腹部領域以上に患者が受ける恩恵は大きいといえる。今後,より優れたシステムの開発と内挿技術の向上によって本法の適応は弓部,あるいは遠位弓部へとさらに拡大し,治療の確実性と安全性を獲得することが一般医療として容認されるうえで肝要である。


文 献

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東京医科大学血管外科/心臓血管病低侵襲治療センター講師

川口 聡 Satoshi Kawaguchi