急性鼻副鼻腔炎は幼小児期に頻回にみられる耳鼻咽喉科感染症であり、「急性に発症し、発症から4週間以内の鼻副鼻腔の感染症で、鼻閉、鼻漏、後鼻漏、咳嗽といった呼吸器症状を呈し、頭痛、頬部痛、顔面圧迫感などを伴う疾患」と定義される1)2)。上気道炎を伴う病態で「くしゃみ、鼻汁、鼻閉」を有する場合には、急性鼻副鼻腔炎を疑うとともに、原因がウイルス性か細菌性かを判断することが重要となる3)

本稿では、小児の急性鼻副鼻腔炎について、病態から診断、治療を解説する。