高齢者に多い耳鼻咽喉科疾患
耳領域 耳鳴
掲載誌
鼻アレルギーフロンティア
Vol.22 No.2 34-39,
2022
著者名
松延 毅
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
耳鼻科疾患
診療科目
アレルギー科
/
耳鼻咽喉科
媒体
鼻アレルギーフロンティア
本邦は類を見ない超高齢社会を迎えており、現在65歳以上の難聴者は1,600万人と推計され、難聴や耳鳴をはじめとする聴覚障害者が急激に増加している。また、世界的にも、世界保健機関(World Health Organization:WHO)の報告書World Report on Hearingによれば、2019年時点の難聴者は約15.8億人、2050年までには約25億人に到達するとされ、その対応はWHOにおいても喫緊の課題と捉えられている。聴覚は、言語および思考・情動にも深く関わっており、コミュニケーション機能の中枢として極めて重要な感覚機能で、最近では難聴と認知症との関係が指摘されるようになっている。本稿では、このような現状をふまえ、高齢者に多い難聴や耳鳴などの聴覚障害における病態、治療、および介入方法等につき概説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。