高齢者に多い耳鼻咽喉科疾患
喉領域 発声障害
掲載誌
鼻アレルギーフロンティア
Vol.22 No.1 44-47,
2022
著者名
平野 滋
記事体裁
抄録
疾患領域
耳鼻科疾患
/
アレルギー・免疫
診療科目
アレルギー科
/
耳鼻咽喉科
媒体
鼻アレルギーフロンティア
一般に発声障害の原因は多岐に渡り、声帯ポリープを代表とする声帯の器質的病変、声帯萎縮や瘢痕などの変性疾患、声帯麻痺や痙攣性発声障害などの神経原生疾患、悪性疾患、機能性発声障害、心因性発声障害などに大別される。うち、高齢者の発声障害として最も多いのは加齢に伴う声帯萎縮であるが、喉頭がんや反回神経麻痺にも留意する必要がある。喉頭がんはそのほとんどが喫煙によるが、加齢に伴い癌化は増加するので超高齢社会の日本においては極めて重要な問題である。反回神経麻痺の原因も多岐に渡るが、高齢者の肺がんや食道がんを見逃してはならない。本稿では高齢者に最も多くみられる音声障害として、声帯萎縮について解説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。