高齢者に多い耳鼻咽喉科疾患
耳領域 めまい
掲載誌
鼻アレルギーフロンティア
Vol.22 No.1 36-43,
2022
著者名
將積 日出夫
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
耳鼻科疾患
診療科目
アレルギー科
/
耳鼻咽喉科
媒体
鼻アレルギーフロンティア
わが国の総人口は、2020年10月1日現在、1億2,571万人となっている¹⁾。このうち、65歳以上の高齢者人口は3,619万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も28.8%となった。先進諸国の高齢化を比較してみると、わが国は1980年代まで下位、1990年代にはほぼ中位であったが、2005年には最も高い水準となり、今後も高水準を維持していくことが見込まれている。高齢化に伴い高齢めまい患者が増加することが予想され、良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo:BPPV)、椎骨脳底動脈循環不全、メニエール病の順に高齢者に多いことが報告されている²⁾³⁾。本稿では、最も多いBPPVについて、病因・疫学とともに後半規管型BPPV、外側半規管型BPPV(半規管結石症)、外側半規管型BPPV(クプラ結石症)について概説する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。