私が細胞培養を大学院で実習したのは遥か35年前である。それ以来,巨視的にはその作業はほぼ変わっていない。地交換,植え継ぎ,顕微鏡観察。クリーンベンチでの無菌操作などは,もはや伝統工芸といってよいほど変化がない。煩雑な繰り返し作業であり,作業量は相変わらず小さくない。ある統計調査によると,ラボワークの7割が細胞培養に関連する作業であるらしい。
このような作業を自動化しようという試みは決して新しくない。私が細胞培養の自動化装置を初めて目撃したのは2000年,すなわち20年前のことである。ある会議で英国ケンブリッジに赴いたときに,TAP社と呼ばれる,いわゆるベンチャー企業が製造販売している細胞培養ロボットに出会った。その衝撃は凄まじく,プロテオミクスの大規模研究を立案中であり,大量の細胞培養の人員をどう確保しようかと頭を悩ませていた私には,「直球ど真ん中っーーー!!!」といえた。
「KEY WORDS」Robotics,Proteomics,Retinal pigment cell,Humanoid
このような作業を自動化しようという試みは決して新しくない。私が細胞培養の自動化装置を初めて目撃したのは2000年,すなわち20年前のことである。ある会議で英国ケンブリッジに赴いたときに,TAP社と呼ばれる,いわゆるベンチャー企業が製造販売している細胞培養ロボットに出会った。その衝撃は凄まじく,プロテオミクスの大規模研究を立案中であり,大量の細胞培養の人員をどう確保しようかと頭を悩ませていた私には,「直球ど真ん中っーーー!!!」といえた。
「KEY WORDS」Robotics,Proteomics,Retinal pigment cell,Humanoid