エンテロウイルスは,手足口病,ヘルパンギーナのような,毎年夏を中心に流行する急性熱性疾患の原因ウイルスです.手足口病流行のピークは日本では例年7~8月で,以前はエンテロウイルスA71(EV-A71)とコクサッキーウイルスA16(CV-A16)の2つの型が主な原因ウイルスでした.しかし,2010年以降,コクサッキーウイルスA6(CV-A6)が手足口病の主要な原因ウイルスとなり,2年周期で大規模な流行を引き起こすようになりました(図1)1)