経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(FluMist®)は,日本では2024年秋から,2歳以上19歳未満を対象に接種が開始された.一方,米国ではFluMist®の自己投与,あるいは介護者による投与が認められた.日本の治験では,A(H3N2)に対する発病防止効果は28.8%であったが,A(H1N1)pdm09に対して評価はできず,B型に対する効果は,統計的に有意ではなかった.2015/2016年シーズン,米国ではA(H1N1)pdm09に対する効果が認められず,その後の2シーズンは,FluMist®を使用しないように勧告が出された.日本でも慎重に効果の見極めが必要である.