診断
ヒトメタニューモウイルス感染症とRSウイルス感染症の鑑別について
掲載誌
インフルエンザ
Vol.26 No.1 15-20,
2025
著者名
高橋 洋
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
/
感染症
診療科目
呼吸器内科
/
一般内科
媒体
インフルエンザ
Key Words
ヒトメタニューモウイルス
/
RSウイルス
/
迅速抗原検査
/
PCR
/
抗体価
ヒトメタニューモウイルスとRSウイルスはともにニューモウイルス科に属する病原体であり,小児科領域においても,また高齢者や基礎疾患保有者にとっても重要度の高い気道病原性ウイルスである.成人高齢者における感染時の臨床像はインフルエンザと比較すると気道症状が強く全身症状が軽度な傾向はあるが,両者の病像には類似点が多く臨床像のみからの鑑別は事実上困難である.小児科症例の発症状況や地域での流行状況に注意しながら,乳幼児接触機会や家族内発症を疑う症例では積極的な検査を心掛けていくようにすれば,両者とも診断自体は比較的容易であるが,成人例では乳幼児と比べて保険適用上の制限などが問題となってくる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。