診断
マルチプレックスPCRの今後
掲載誌
インフルエンザ
Vol.25 No.1 13-19,
2024
著者名
佐藤 晶論
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
/
感染症
診療科目
一般内科
/
呼吸器内科
/
小児科
/
感染症内科
媒体
インフルエンザ
Key Words
マルチプレックスPCR法
/
遺伝子
/
呼吸器
/
脳炎・脳症
/
血液
マルチプレックスPCR法により,同一検体を用いて同時に多病原体の検出が可能となった.特に全自動化されたマルチプレックスPCR法は,短時間で,高い感度と高い再現性により臨床の現場で普及しつつある.特に中枢神経系感染症や血液培養陽性例での応用は,患者の予後や抗菌薬適正使用にもつながることが期待されている.呼吸器感染症を対象にしたマルチプレックスPCR法は,今後,疫学データの蓄積に大きな役割を果たしていくものと期待される.PCR法は感度が良いため,同一検体から同時に複数の病原体遺伝子が検出される場合があることから,PCR法による定性結果については,疫学的,臨床的な観点から慎重に解釈することが求められる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。